「鶏口となるも牛後となるなかれ」
これはSSオーナーズが厩舎選択の際に意識している基本的なポリシーの1つです。預託料が高く馬房の回転が早いリーディング級の厩舎で期待されない扱いになるよりは，勝ち星は少なくても預託馬に期待してじっくりと成長を促すべく調教してくれる厩舎に入れた方が，結果的に馬にとって幸せな競走生活を送れると考えるからです。
「そんなこと言って，オウケンデュークは高月厩舎じゃん。10年連続リーディングトレーナーに入れてるじゃん」。
いい突っ込みですね。リーディング厩舎に入れないとは言っていません。「牛後となるなかれ」をポリシーとしているだけなのです。
実際本馬オウケンデュークは，高月厩舎に入厩後ネガティブな評価を受けたことが1度たりともありません。師から返ってくる反応は常にポジティブ。今回の追い切り後も力強いコメントをくれました。
そんな師の高い評価を表しているかのような「川崎2000シリーズ 山梨県畜産協会・全農やまなし後援やまなし畜産特別（B3C1選定馬）」への挑戦。格上となるB級馬との混合戦です。そのため1着賞金もなんと240万円。オウケンデュークが夏まで在籍していた金沢競馬の重賞は金沢スプリングカップ，利家盃，日本海スプリントなどが1着300万円。金沢スプリングカップは2022年まで1着250万，2017年までは1着200万円のレースでした。現在1着賞金500万のイヌワシ賞だって2015年までは1着200万，金沢4大古馬重賞の百万石賞や北國王冠だって，2010年〜2014年までは1着300万円でした。
そう考えると重賞級ともいえるレースに挑戦することになるオウケンデューク。最終追い切りでもB級のトンボを3馬身千切り体調は万全。真ん中の偶数番と枠も絶好。走る馬本人が泰然自若とレースを待っているのですから，応援するこちらが入れ込みすぎないよう気をつけなければなりませんね。
高月調教師
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